【修理実績】VAIO VJS131 | Windows Update後にVAIOが起動しない|自動修復ループからシステムの復元で復旧
今回は、Windows Update後にWindows 11が起動しなくなったVAIOの修理事例をご紹介します。
ご相談いただいた時点では、電源を入れてもWindowsが正常に立ち上がらず、「自動修復」から先へ進めない状態になっていました。

お客様としては、パソコンの中にはこれまで使用してきた環境やデータが入っているため、
「できれば初期化せず、現在の環境を残したまま復旧したい」
というご希望でした。
今回はかなり難航しましたが、最終的には9月9日の復元ポイントまでシステムを戻すことで、Windowsを再び起動できる状態まで復旧しました。
Windows Update後、「自動修復」から起動できない
今回の症状は、Windows Updateを行ったあとから発生したとのことでした。
通常起動できないためWindowsの回復環境から修復を進めましたが、簡単には復旧できません。
途中では、「\win32k.sys」エラーコード:0xc0000098 という起動エラーも確認しました。
セーフモードでの起動も試しましたが、同じエラーが表示され、Windowsを立ち上げることができませんでした。
SSDやWindowsの状態を詳しく調査
まず疑ったのは、Windowsのシステムファイルや起動情報の破損です。
回復環境からSFCやDISMなどを使用してWindowsを調査しました。
SFCによるシステムファイルの検査では大きな問題は検出されませんでしたが、DISMでWindowsのコンポーネントストアを確認すると、修復可能な破損が存在する状態でした。
さらにログを詳しく確認すると、多数のWindowsコンポーネントでPayload(実体ファイル)の破損が記録されていました。
しかし、Windows 11のインストールメディアから修復用イメージを用意してDISMによる修復を試しても、0x800f0915 というエラーで修復できません。
通常のシステムファイル破損よりも、Windows Updateの更新状態そのものに問題が発生している可能性が高くなってきました。
Windows Updateが「保留中」のまま残っていた
さらにWindows Updateのパッケージ状態を調査しました。
すると、Windowsの累積更新プログラムの一部が、
「インストールの保留中」
の状態で残っていることが判明。
その後の更新プログラムについても、
「ステージされた」
状態になっていました。
つまり、Windows Updateが正常に完了せず、複数の更新状態が途中で止まっているような状態です。
そこで保留中の更新処理を取り消す操作や、該当する更新パッケージを個別に削除する方法も試しました。
ところが、こちらも 0x800f082f というエラーで処理できませんでした。
Windows Updateの内部状態がかなり複雑に崩れていたと考えられます。
システムの復元も一度はうまくいかず
Windowsには、システムの状態を以前の時点へ戻せる「システムの復元」という機能があります。
今回のパソコンには幸い復元ポイントが残っていました。
最初にWindows Update直前の9月14日の復元ポイントを試しましたが、復元処理が長時間進まず、正常に完了できませんでした。
そこで最終的に、さらに前の 9月9日の復元ポイントまで戻すことにしました。

復元前には「影響を受けるプログラム」を確認し、お客様のデータへの影響がないことや、どのアプリケーションが以前の状態へ戻るのかを確認したうえで実行しています。
9月9日まで戻したところ、Windowsが起動!
9月9日の復元ポイントを使用してシステムの復元を実行。
処理完了後に再起動すると……
無事にWindows 11が立ち上がりました。
長時間にわたってDISM、SFC、Windows Updateのパッケージ状態、修復用Windowsイメージなどを調査してきましたが、最終的にはWindows Updateが実行される前の状態まで戻すことで復旧することができました。
今回の結果から、SSDそのものの故障や単純な win32k.sys の破損というより、Windows Update前後で発生したシステム状態の不整合が起動不能につながっていた可能性が高いと考えています。
Windows Update後に起動しなくても、すぐ初期化しない選択肢があります
Windowsが起動しなくなると、「初期化するしかない」と思われる方も多いと思います。
もちろん、Windowsをクリーンインストールすれば復旧できるケースは少なくありません。
しかし初期化すると、これまで使用していたアプリケーションや各種設定などを再構築する必要があります。
今回のお客様も、できるだけ現在の使用環境を残したいというご希望でした。
今回は、いきなり初期化するのではなく、起動修復・システムファイルの検査・Windows Updateの状態確認・システムの復元 など、現在の環境を残したまま復旧できる方法をできる限り検討しました。
結果として今回は、以前の復元ポイントを利用することでWindows環境を残したまま起動できる状態まで復旧できました。
Windows Update後に、「自動修復を繰り返す」「Windowsが立ち上がらない」「青い回復画面が表示される」「大切なデータや現在の環境を残したい」といった症状でお困りの場合は、初期化する前に一度ご相談ください。
※症状やWindowsの破損状態によっては、同じ方法で復旧できない場合もあります。重要なデータがある場合は、データ保全を優先しながら作業を行うことが重要です。





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