前回はアイテムを1つ作成し、「Enemy1」を倒したときに 1/2 の確率でアイテムを出現させる動き、さらにそのアイテムを取得した際に、HPが1だけ回復する動きを作成することができました。
今回はその動きを改良していきます。今回行うことは次の2つ。
1,アイテムの追加プログラム
2,効果の振り分けとアイテムA(HP回復)を取得したときのスクリプト文の改修
それでは早速作っていきましょう。
1、アイテムの追加
この作品では6種類のアイテムと、その効果を作っていきます。
さらにそれぞれのアイテムの出現確率も仮設定しておきます。
A、HP回復 = 30%
B、武器強化 = 20%
C、防御(シールド発生) = 20%
D、スピードアップ = 15%
E、全回復+10秒間無敵 = 10%
F、ザコキャラの一斉破壊 = 5%
「ItemManager.cs」を立ち上げて、以下のコードを追記していきます。
❶ SpriteRendererコンポーネントを使うための変数を宣言します。
❷ アイテムの画像は配列で指定します。画像を入れるための配列を宣言します。この画像は後にInspectorから指定するので、アクセス修飾子を「public」にしておきましょう。
❸ ❶で宣言した変数にSpriteRendererコンポーネントからデータを取得し代入
❹ 出現させるアイテムを抽選番号を0~99までの乱数で取得します。
出現確率がわかりやすいように100通りの数字を用意しています。
❺ ❹で指定したアイテムが30未満、つまり 30/100 の確率ということになります。
❻ ❷で指定した配列の0番目の画像を、SpriteRendererコンポーネントの「sprite」、つまり見た目の画像として指定します。
あとは❺❻の繰り返しですので、省略します。
SpriteRenderer itemRenderer; //❶SpriteRenderer型の変数を宣言
public Sprite[] sprites; //❷アイテム画像を入れる配列を宣言
void Start()
{
itemRd2d = GetComponent<Rigidbody2D>(); //記述済み
itemRenderer = GetComponent<SpriteRenderer>(); //❸変数データを取得
int item = Random.Range(0, 100); //❹Itemを乱数で決定
if (item < 30) //❺乱数が30未満なら
{
itemRenderer.sprite = sprites[0]; //❻0番目の画像を指定
}
else if (item < 50)
{
itemRenderer.sprite = sprites[1];
}
else if (item < 70)
{
itemRenderer.sprite = sprites[2];
}
else if (item < 85)
{
itemRenderer.sprite = sprites[3];
}
else if (item < 95)
{
itemRenderer.sprite = sprites[4];
}
else
{
itemRenderer.sprite = sprites[5];
}
}
続いてUnityエディタ側から画像をセットしていきましょう。
①前回取得した画像から、アイテムの効果(A~F)に合う素材を選び、名前を「ItemA」~「ItemF」に変更します。
変更しなくても進めることはできますが、プログラムで名前をキーにしてアイテムを判定するので、わかりやすいように名前を指定しています。
②Itemプレハブのインスペクターから、ItemManagerを選択して、スクリプト文の変数で宣言した配列「Sprites」のSize に 6 を入力します。
すると、6つのスペースが現れるので、上から順に①で名前をつけた「ItemA」~「ItemF」をセットします。
1、効果の振り分けとHP回復コードの修正
続いて、プレイヤーに作成したアイテムを振り分ける仕組みを作っていきます。
「PlayerController.cs」を立ち上げて、以下のコードを追記しましょう。
すでに記述済みの侵入判定のイベント関数
OnTriggerEnter2D() の、
if (collision.tag == "Item")
つまり、アイテムを取得したら、の部分を修正します。
前回は以下のコードを記述しましたが、Destroy()関数以外は一旦削除します。
hp++; //削除
HPText.text = "HP:" + hp.ToString(); //削除
Destroy(collision.gameObject); //記述済み
❼侵入した相手からSpriteRendererコンポーネントを取得して、sprite パラメータの name、つまりスプライトの名前を取得、いったんstring型(文字列型)の変数、name に代入します。
❽ここから「swich文」を作っていきます。
「swich文」は定型文、「if文」と並んで、条件分岐ではよく使われるものなので、覚えておくと便利です。
今回は ❼で取得した変数「name」をキーに振り分けをします。
❾name が "ItemA" のときということですね。
➓ SubHP()関数はもともとHPを減らすために作成していました。
引数にマイナスの値を渡すことで、HPを増やすこともできます。
わかりやすく、マイナスとプラス、逆にしておけばよかったですね。
⓫ 確認のためにConsoleに表示させます。後で消します
⓬「swich文」の定型文です。最後は「break」が必要になります。
void OnTriggerEnter2D(Collider2D collision)
{
if (collision.tag == "Enemy") //記述済み
{
SubHP(1);
}
if (collision.tag == "Item") //"Item"タグを持っていたら
{
string name = collision.GetComponent<SpriteRenderer>().sprite.name; //❼Itemの名前を取得
switch (name) //❽ ❼で取得したnameをキーに振り分け
{
case "ItemA": //❾name がItemA の場合
SubHP(-1); //❿HP減関数を発動
Debug.Log("HP 1UP"); //⓫デバッグで確認
break; //⓬定型文
case "ItemB":
Debug.Log("パワーショット");
break;
case "ItemC":
Debug.Log("シールド");
break;
case "ItemD":
Debug.Log("スピードアップ");
break;
case "ItemE":
Debug.Log("全回復");
break;
case "ItemF":
Debug.Log("ザコ一掃");
break;
}
//hp++; 削除
//HPText.text = "HP:" + hp.ToString(); 削除
Destroy(collision.gameObject); //記述済み
}
}
これで、振り分けは完成。
後はそれぞれの動きを1つずつ、追加してあげればよさそうですね。
今回はここまでにしておきます。
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