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パソコン修理メンテレポート【Windows11非対応PCへのアップグレード】(SSD換装とメモリ増設で要件回避アップグレード)

  • 執筆者の写真: FiveBox
    FiveBox
  • 2 日前
  • 読了時間: 4分

今回は上田市在中のT様からのご依頼、「Windows 11 にアップグレードしたいけど、このPCは非対応と表示されてしまう…。メモリとSSDを交換して何とかアップグレードできないでしょうか?」

Windows11アップグレードエラー画面

お持ち込みいただいたのは Lenovo Ideapad 330(非対応CPU&TPMなし)、メモリ:4GB、ストレージ:500GBのHDD

「TPMなし」とは、コンピュータにTPM(Trusted Platform Module)という物理的なセキュリティチップが搭載されていない、あるいは無効になっている状態を指します。このTPMチップがないと、Windows 11のインストール要件を満たせない場合があり、データ暗号化の機能であるBitLockerなどのセキュリティ機能が利用できないか、限定的な利用になる場合があります。

アップグレード対象のLenovo Ideapad 330

今回はデータやアプリを残したままWindows11にアップグレード したい、とのご要望ですので、その方法をご紹介いたします。


記事をご覧いただいている方にも、「このPCはWindows11非対応」と表示され、アップグレードを断念している、そんな経験ありませんか?

この記事では、作業手順を分かりやすくまとめ、誰でも再現できる要件回避インストール方法をご紹介します。同じ悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。


なぜWindows11にアップグレードできないのか?


MicrosoftはWindows11で以下の要件を設けています。

  • TPM 2.0 搭載

  • Secure Boot 有効化

  • 対応CPU(Intel 8世代以降 / AMD Ryzen 2000以降)

古いPCではこれらを満たさないため「このPCはWindows11を実行できません」とエラーが出ます。しかし実際には、回避方法を使えば問題なくアップグレード ができます。


準備するもの

  • 8GB以上のUSBメモリ

  • Rufus(無料ソフト)

  • Microsoft公式からダウンロードしたWindows11 ISO

  • アップグレード対象のPC(今回はLenovo Ideapad 330)


手順① メモリを4GB → 8GBに増設

該当のパソコンには4GB搭載済み、空きスロットがない状態ですので、DDR4 SO-DIMM対応の8GBのメモリを手配しました。

増設方法

  1. PC裏面のカバーを外す

  2. 既存メモリを外して、購入したメモリをセット

、DDR4 SO-DIMM対応の8GBのメモリを増設


手順② HDDからSSDへクローン換装

準備

  • 2.5インチ SATA SSD(例:SanDisk 500GB)

  • SATA-USB変換アダプタ

  • クローンソフト(Macrium Reflect Free版)

クローン手順

  1. SSDをUSBで接続

  2. 「ディスクの管理」でSSDを「未割り当て」にしておく

  3. Macrium Reflectを起動 → 元HDDを選んで「このディスクのクローンを作成」

  4. コピー先にSSDを選択し、全パーティション(EFI / Cドライブ / Recovery)をドラッグ

  5. CドライブはSSD全体を使うようにサイズを拡張

  6. クローン開始(1〜2時間)

  7. HDDを外してSSDに換装 → 起動確認

Macrium Reflectでクローン作製

Macrium Reflectを初めて使いましたが、アカウント登録等の設定や不要なドライブの削除などに手間がかかりました。クローン実行ボタンを押した後は比較的スムーズです。

初回はなぜか気が付いたら強制的に終了して失敗に終わりましたが、2回目で何とか成功。 起動時間が劇的に短縮し、アプリの立ち上がりも速くなります。



手順③ Windows11 ISOを入手

Microsoft公式サイトから「Windows11 ディスクイメージ(ISO)」をダウンロードします。👉 Windows11 ISO ダウンロードページ

「Windows 11 (x64 デバイス用のマルチエディション ISO)」を選び、日本語を指定して保存します。

Windows11 ディスクイメージ(ISO)


手順④ Rufusで要件回避USBを作成

  1. Rufusのサイトからダウンロード、インストール無しのポータブルで起動し、USBメモリを選択

  2. 先ほどのISOファイルを指定

  3. 「標準のWindowsインストール」「GPT」「UEFI」を選択

  4. スタートを押すと「Windowsユーザーエクスペリエンス」ダイアログが出ます

ここで必ずチェック!

  • ✅ 4GB以上のRAM・TPM2.0・セキュアブートの要件削除

  • ✅ オンラインアカウントの要件削除(ローカルアカウントでセットアップ可能に)

これで「要件回避USB」が完成します。



手順⑤ アップグレード実行(データ・アプリ保持)

  1. USBを差し込み、エクスプローラから setup.exe を実行(※BIOSブートではクリーンインストールになり、データが消えます)

  2. 「更新プログラムをダウンロードしますか?」は「今は実行しない」を選ぶと安定

  3. 「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」を選択して進む

  4. 数回再起動すれば、Windows11へのアップグレードが完了!

Windows11インストール完了画面

手順⑥ インストール後の確認

  • Windows Updateで最新更新を適用

  • 「設定 → システム → バージョン情報」でWindows11になっているか確認

  • データ・アプリが残っているかチェック


Lenovo Ideapad 330 という非対応モデルでも、Rufusの要件回避USBを使うことで問題なくWindows11にアップグレードできました。起動も速くなり、UIも一新。依頼主様にも大変喜んでいただけました。


ご料金

  • 部品代:実費

  • メモリ、SSD購入、設置費用:3,000円

  • SSDクローン作業:5,000円

  • Windows11 アップグレード作業:5,000円

作業費としては地域最安値を目指しています。


パソコンの突然の故障、動作が遅くてお困りの方は、突然のトラブル時にはお気軽にご相談ください!

ファイブボックスでは、パソコン修理、メンテナンスも地域最安値帯の安心価格で行っています。

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