前回までの過程でZEPETOワールドのプロジェクトを作る準備ができました。今回はステージ上にプレイヤーを配置してキーボードで動かせるようにします。
4,ZEPETOプレイヤーの配置
4.1 地面の配置
プレイヤーを生成し動かすためには地面が必要です。事前にPlaneなどを仮配置し、プレイヤーが動くことができるスペースを用意しておきます。
Hierarchy上に「3DObject」⇒「Plane」で平面を配置します。
Playerはy座標:0より若干上に生成されますので、作成した地面の座標(TransformコンポーネントのPosition)のx、y、z 全て 0 にしておきます。 大きさは10倍ぐらいにしておきましょう。TransformコンポーネントのScale のxとzの値を 10 にしておきます。
4.2 プレイヤー配置
それではプレイヤーを配置します。Hierarchyの生成メニュー、一番下に「ZEPETO」という項目が増えています。そこから「ZepetoPlayer」を選択します。
追加したZepetoPlayerには「ZepetoPlayers」というスクリプトファイルが付いており、Playerとその配下の格納されるカメラ等のプロパティ値を、Inspectorから指定できるようです。
カメラ部分は以下の通りです。基本的にデフォルト値で問題ないでしょう。
Prefab | DefaultでZepetoCamera(プレイヤーを追い続けるカメラ)がセット |
Look Offset | CameraのPlayerに対する相対位置(0,1,0)が基準値 |
[Zoom]Min | Zoom In の 最小範囲(どこまでカメラが近づくことができるか?) |
[Zoom]Max | Zoom Out 最大範囲(どこまでカメラが離れることができるか) |
[Rotation]MaxAngle | 垂直方向のRotation最大値(どこまで見上げることができるか) |
[Rotation]MinAngle | 垂直方向のRotation最小値(どこまで見下ろすことができるか) |
[Rotation]Lock X Axis | 垂直方向のRotationのロックの有無(Defaultでロック無し) |
[Collision]Layer | Cameraと衝突を有効にするLayer(Defaultで無し) |
Speed | 入力値に対する Rotate と Zoom の速度 |
Sensitivity | 入力値に対する Rotate と Zoom の感度 |
ZEPETO.World-1.6.0 バージョンからは、より高度なカメラモジュールが適用されており、上部の「Replace with Enhanced Camera」ボタンを押すことで新しいカメラモジュールへ切り替えをすることができます。 新しいカメラモジュールは、既存のカメラモジュールの機能をすべて上位互換しているようです。 置き換えたい場合は「Replace with Enhanced Camera」を押すと下のメッセージが表示されるので、「Confirm(確認)」を押して置き換えます。
Slope Limit | Player が登ることができる勾配の制限値 |
Step Offset | 指定された値より地面に近い場合にのみ、Playerが階段を登る |
Min Move Distance | Playerが動く際に入力される値の最小値 |
Layer | 上部のLayerで指定する値です最新の |
MotionController | V2を指定(この後はV2セット時の説明になります) |
Animator Controller | Playerで使用されるAnimator Controller |
Walk Speed | 歩く入力を受けたときの Player の歩く速さ |
Run Speed | 走る入力を受けたときの Player の走る速さ |
Jump Power | ジャンプの入力を受けたときのPlayer のジャンプの高さ |
Walk Threshold | Walk 動作の加速が適用される最大基準値 |
Run Threshold | Walk → Run動作に切り替える基準値h |
UseDoubleJump | チェックするとLeft Shiftキーを押してダブルジャンプが有効 チェックでDoubleJump Powerの値の入力Sliderの入力欄が表示 |
UseLandingRoll | チェックすると落下速度が18以上で着地した際にLandingRollモーションに遷移 チェックすることでLandingRoll Eventに対する速さ指定欄が表示 |
UseMoveTurn | チェックするとPlayerの瞬間(0.1sec Interval)回転角度が90度以上の場合に発動 チェックすることでTriggerAngle、PlayTime の指定スライダーが表示 |
Control部分はPlayerの配下にセットされるオブジェクトです。特に変更する部分が無ければそのまま使用します。
FloatingUI(onApp) はアプリでプレイする際、アバターに関連するUIを公開するかどうかを指定します。
MiniProfile | アバターをクリックした際のミニプロフィールポップアップUIの露出有無 |
NickName(Me) | (自分の)アバターのニックネームUIの露出有無 |
NickName(Others) | (自分以外の)アバターのニックネームUIの露出有無 |
BubbleChat(Me) | (自分の)アバターのチャット UIの露出有無 |
BubbleChat(Others) | (自分以外の)アバターのチャット UIの露出有無 |
4.3 プレイヤーのLoading
指定したプレイヤーは、スクリプトを通じて呼び出します。 後ほどマルチプレイを実現するために別途作り方を説明しますが、まずは検証のためこちらで簡単にPlayer を呼び出します。 ※このオブジェクトは実査には使用しませんので、このフェーズはスキップしても結構です。
Hierarchy上に空のオブジェクトを生成します。
生成されたGameObjectのInspectorから「AddCompornent」で ZepetScript を追加します。
続いてスクリプトファイルを作成します。 projectのAsset内で Create ⇒ ZEPETO ⇒ TypeScript を作成、名前を「CharactorController」に変更します。 ZEPETO のスクリプトは全て TypeScript で作成するようです。これまでC# で作り続けてきたユーザーにとっては、ちょっと厄介な部分です。
作成した「CharactorController」には以下のコードを記述します。
import { ZepetoScriptBehaviour } from 'ZEPETO.Script'
import { SpawnInfo, ZepetoPlayers, LocalPlayer, ZepetoCharacter } from 'ZEPETO.Character.Controller'
export default class CharacterController extends ZepetoScriptBehaviour {
Start() {
ZepetoPlayers.instance.CreatePlayerWithZepetoId("", "[ZEPETO_ID]", new SpawnInfo(), true);
ZepetoPlayers.instance.OnAddedLocalPlayer.AddListener(() => {
let _player : LocalPlayer = ZepetoPlayers.instance.LocalPlayer;
});
}
}
上のコードを記述済みの「CharactorController」はその前に作成している GameObject の ZepetoScript にセットします。
これでプロジェクトを起動させてみてください。Tシャツ短パン、スキンヘッドのアバターが表示され、キーボード操作で動き回ることができたら成功です。
実際に各々のアカウントに紐づくアバターを表示するためには、「マルチプレイ」というシステムを組み込む必要があります。 次回はこのマルチプレイについてご説明いたします。
Comments