2021年6月4日4 分

Unityで「シューティングゲーム」をつくろう!Vol.30

前回は2つ目のアイテムを取得した際に「攻撃を強化する」という効果を発動させてみました。

今回は3つ目のアイテムを取得したタイミングで、シールドを発動させ、防御を強化してみます。

行うことは次の2つだけ。

1,シールドの作成(HPを持たせ、出現後10発攻撃を受けたら消滅)

2,Player がアイテムを取得したらシールド発動

では早速作っていきましょう。


1,シールドの作成

まずは素材を用意します。

①取得済みのアセット「2D Space Kit」の「particles(Sprites)」フォルダから「Shield Bubble」を選択し、Hierarchy上にドラッグ&ドロップ。

これは敵のシールドと同じ素材ですね。

取得した素材を選択し、インスペクターで修正していきます。

②まず名前を「Player Shield」などにしておきましょう。

今回はTag、Layer、それぞれ作成済みの「Player]をセットします。

Tag はプログラムからタグ名を識別して、当たり判定を行うため。

Layer は、Unityエディタ側から、オブジェクト同士の当たり判定をコントロールするために必要になります。

③大きさを調整します。

サンプルでは0.8倍ぐらいがちょうどいいので、x、yにそれぞれ0.8を入力。

各自ご自身の素材に合わせて調整しましょう。

④SpriteRendererコンポーネントでは2つのパラメータを調整します。

Color は青色系にしておきましょう。

SortingLayer は作成済みの「Player 」を指定しておきます。

⑤当たり判定を実装するために「Circle Collider2D」をセットします。

これは「IsTrigger」にチェックを入れるだけ。

ではコードを記述していきます。

シールドは、Player の位置と常に同期する必要があるので、まずは「PlayerController」にPlayerの場所を取得するコードを追加します。

「PlayerController.cs」を立ち上げて、以下のコードを追加します。

PlayerControllerに追加するのは次の2つだけ。

❶場所を指定する変数:PlayerPos を宣言。

 これはx,y,z、それぞれの値なので、Vector3型ですね。

❷Update関数の中で、常に❶で宣言した変数に自分の場所を更新します。

public Vector3 PlayerPos; //❶プレイヤーの場所
 

 
void Update()
 
{
 
Move(); //記述済み
 
restrictions(); //記述済み
 
Shot(); //記述済み
 
PlayerPos = transform.position; //❷自分の場所をセット
 
}

続いて、シールドのスクリプトファイルです。

PlayerShieldManager」などの名前を付けてスクリプトファイルを作成、以下のコードを記述します。

❸ シールドにはHPを持たせますので、整数型の変数、HP を宣言、初期値に10をセット。

❹ Update関数の中では先に❷で更新しているPlayerPosを取得し、シールドの場所を値に指定しています。

FindObjectOfType<PlayerController>

はPlayerControllerクラスを探してくる関数です。

❺ 敵の弾が侵入したら、まず敵の弾を削除しています。

その後、シールドのHPをデクリメントで減算。

HPが0以下になったら、シールド自体を削除しています。

public int HP = 10; //❸シールドのHPを宣言し、初期値10を代入
 

 
void Update()
 
{
 
//❹PlayerController を探して、そのPlayerPosをpositionに代入
 
transform.position = FindObjectOfType<PlayerController>().PlayerPos;
 
}
 

 
private void OnTriggerEnter2D(Collider2D collision) //❺侵入判定
 
{
 
if (collision.gameObject.tag == "Enemy")
 
{
 
Destroy(collision.gameObject); //弾の削除
 
HP--; //HPを1ずつ減らす
 
if (HP <= 0) //もしHPが0より小さくなったら
 
{
 
Destroy(gameObject); //シールドの削除
 
}
 
}
 
}

スクリプトファイルをシールドにアタッチして、プレハブ化しておきましょう。

2,PlayerController の改造

続いて、Playerがアイテム3を取得したときに、シールドが発動するように改造します。

「PlayerController.cs」 に以下のコードを追記します。

記述済みのコードが多いので、2重に記述しないように気を付けましょう。

今回作るのは次の2つだけ。

❻ [SerializeField]でGameObject型の変数「Shield」を宣言。

❼ 記述済みの switch文の case "ItemC" に Instantiate(Shield) を追記して❻で宣言、指定したシールドプレハブを生成しています。

[SerializeField] GameObject Shield; //❻シールドプレハブ
 

 
void OnTriggerEnter2D(Collider2D collision)
 
{
 
if (collision.tag == "Item") //記述済み
 
{
 
string name = collision.GetComponent<SpriteRenderer>().sprite.name;//記述済み
 
switch (name) //記述済み
 
{
 
case "ItemA": //記述済み 内部省略
 
break;
 
case "ItemB": //記述済み 内部省略
 
break;
 
case "ItemC":
 
Instantiate(Shield); //❼シールド発動
 
break;
 
//後続処理、省略
 
}
 
}
 
}

最後はUnityエディタのinspectorから変数に、Shieldプレハブをセットしておきましょう。

今回はこれで完成です。シールドのHPや出現確率(現在20%)は各自調整しておきましょう。

次回はアイテムDの動きを作ってみましょう。

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