2020年12月14日5 分

スクラッチで「神経衰弱」をつくろう!Vol.07(完結版)

最終更新: 2021年4月28日

 スクラッチで作る「神経衰弱」7回目の今回で完成となります。前回までで1人プレイ用のゲームはできましたので、今回は複数人でプレイできるような仕組みを作っていきます。複数でプレイするときのルールですが、プレイヤーの引いたカードがそろわなかったら順番交代、もしプレイヤーがひいたカードが同じなら再度プレイできるようにしておきましょう。

 仕組みが大きく変わりますので、全てのスクリプトを確認していきます。複雑になるので、前回最後で作った演出に関しては、いったん無しということで進めます。

 まずは完成イメージをご確認ください!

ステージのプログラム

先に通常画面(ゲーム進行中の背景)を選択し、ステージのプログラムを作成します。手本では「BlueSky」の背景を選択しました。

①事前にリストを2つ作成します。

リスト「プレイヤー」はプレイヤーの名前を保存するリストです。

リスト「スコア」はプレイヤーごとのスコアを保存するリストです。

旗が押された後に、ともに中身をすべて削除しておきましょう。

初期化の前後、どちらでもいいので、リスト「スコア」を隠しておきます。リスト「プレイヤー」は後ほど隠します。

さらに背景にゲーム中の画面を指定しておきます。

②質問ブロックで、プレイヤーの人数を決めます。

「何人でプレイしますか?」と聞いて待つ ブロックを追加。

 この後に①で作った2つのリストを表示させます。

変数「プレイ人数」を作成し、初期値に直前で入力された「プレイヤーの人数」を代入します。質問ブロックで入力された値は「答え」ブロックに入っています。

もう一つ、変数「名前」を作成します。これはこの後の繰返しブロックで使う、繰り返し回数を数えるための変数になります。初期値に 1 を代入しておきます。

④以下の処理を変数「プレイ人数」回繰り返します。

変数「名前」と「人目のお名前を入力してください」と聞いて待つ ブロックを追加。

例えば一人目のプレイヤーの時は、「1人目のお名前を入力してください」と聞いてきます。入力した名前(答え)をリスト「プレイヤー」に追加します。

変数「名前」を1ずつ更新します。

さらにスコアをリセットします。リスト「スコア」に0を追加します。

繰り返し処理が終わったら、メッセージ「ゲームスタート」を送ります。

カードのプログラム

続いて「カード」のプログラムを改造します。前回までと大きく変わっている部分もありますので、よく確認しながら進みましょう!

⑤「旗が押されたとき」に続くのは、初期化を行うブロックのみになります。

定義「シャッフル」は前回までのもの、そのままです。

定義「並べる」もそのままです。

⑧「ステージ」が送ったメッセージ「ゲームスタート」を受け取ったとき に続くのは以下の処理になります。

定義「シャッフル」定義「並べる」を実行します。

変数「プレイ数」を1にする で初期化。

「ターン」を送る で初回のメッセージを送ります。

この後はクローンが0になったタイミング、つまり全部カードがそろったタイミングでメッセージ「クリア」を送る

⑨メッセージ「ターン」を受け取ったときに続くスクリプトを改造します。

ここは今まで作ったものとほぼ同じです。

最後の 変数「プレイ数」を1ずつ変える のブロックは他に任せますので削除します。

ステージのプログラム

ここではプログラムにしゃべらせたいので、ステージのプログラムになります。

⑩事前に変数「順番交代」変数「順番」を作成します。

変数「順番交代」はフラグとしての働きをします。変数「順番交代」が0なら同じプレイヤーがリプレイ、1 ならプレイヤー交代となります。

変数「順番」はゲームを行うプレイヤーの順番を管理します。

メッセージ「ターン」を受け取ったとき、もし変数「順番交代」=1 なら、つまりプレイヤーの順番が交代なら、変数「プレイ数」を1ずつ変える

さらに背景色を乱数で指定します。これは間違えて違うプレイヤーがカードを引かないように、視覚的な工夫です。

⑪この後に変数「順番交代」を0 にする

さらに変数「プレイ数」変数「プレイ人数」から順番を計算して変数「順番」に今の順番を代入しています。

さらにリスト「プレイヤー」変数「順番」を使って、順番のプレイヤーの名前を発言させています。

カードのプログラム

再度カードに戻りましょう。

作成済みの定義「カードチェック」を改造します。

⑫カードがそろったらスコアを加算します。

今まではカードがそろったとき、自分自身のスコアを変えればよかったのですが、今回はプレイヤーが複数います。

リスト「スコア」変数「順番」を活用して、リストの値を置き換えています。今まではただデータを追加していただけですが、リストの値を更新する方法には、一工夫必要です。

⑬カードがそろわなかったら、変数「順番交代」を1にする、でプレイヤーが交代の状態を作ります。

「クローンされたとき」に続くスクリプトはそのままです。

⑮最後はメッセージ「クリア」を受け取った時 に続くスクリプトです。

背景をクリア画面にして、スクリプトを止めます。

長いプログラムもこれで完成です。

リストの活用、変数との組み合わせなどは比較的高度な技術になります。わからない部分があると思いますので、もし詳しくお知りになりたい方は、教室までご連絡ください!

また完成版は以下でもご確認いただけます。

スクラッチ神経衰弱完成版

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過去の「神経衰弱をつくってみよう」はこちらから。

神経衰弱を作ってみよう Vol.01

神経衰弱を作ってみよう Vol.02

神経衰弱を作ってみよう Vol.03

神経衰弱を作ってみよう Vol.04

神経衰弱を作ってみよう Vol.05

神経衰弱を作ってみよう Vol.06

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