2021年5月11日5 分

Unityで「シューティングゲーム」をつくろう!Vol.27

最終更新: 2021年5月18日

前回はゲームスタートからゲームオーバーまでの一連の流れを作成しましたこのようにSceneを使えば、ステージ2、ステージ3,隠しステージなどゲームのバリエーションをどんどん増やすことができそうです。

今回から「アイテム」の出現について学習していきます。いろいろなアイテムを出現させることで、ヒットポイントを増やしたり、武器を強化したり、シールドを張ったり、スピードを上げたり、などいろいろな効果を追加することができます。

今回はまずは1つアイテムを出現させ、それを取得したらプレイヤーの hp を1ずつ増やす、という処理を実現します。

行うことは次の3つ

①アイテムの準備

②アイテム生成(敵が一定確率でアイテムを落とす)

③アイテム取得時の処理

では早速作っていきます。


1,アイテムの準備

まずはアイテムを準備します。

アセットストアから好きなアイテムを取得しましょう。

①サンプルでは「Free Game Items」という素材を借りてきました。このアセットには同じ図柄の3つの大きさの素材がありますが、一番小さな素材(96dpi)だけで充分です。

各自好き素材を取得しましょう。

②取得した素材から、hp を増やすものを連想させるスプライトを選びます。サンプルでは「pill」というカプセル剤の絵を使います。

選択したら、Hierarchyにドラッグ&ドロップで画面上に表示させておきましょう。

③Hierarchyの「pill」の素材を選択して、Inspectorで名前を「Item」に変更します。

Tag には「Item」を新たに作成し、指定しておきます。

④Sprite Rendererコンポーネントの「SortingLayer」に既存の Player を指定して、背景の前面に表示させておきます。

⑤ Capsule Collider 2Dコンポーネントを追加します。

EditColliderで大きさを調整しておきましょう。

ここは各自選択した画像によって、BoxCollider2DでもCircleCollider2Dでも結構です。

「IsTrigger」にチェックを入れ、侵入判定にしておきます。

⑥ Rigidbody2Dコンポーネントを追加します。

重力の影響を受けなように、Gravity Scale を0にしておきましょう。

大きさ的にはこんな感じでしょうか。

続いて、Itemを管理するプログラムを作成します。

「ItemManager.cs」という名前のスクリプトファイルを作成して、Itemにアタッチしておきます。

作成した「ItemManager.cs」を立ち上げて、以下のコードを記述します。

Rigidbody2D itemRd2d; //リジッドボディ型の変数を宣言
 

 
void Start()
 
{
 
itemRd2d = GetComponent<Rigidbody2D>(); //コンポーネントを取得
 
}
 

 
void Update()
 
{
 
itemRd2d.velocity = transform.up * -2f; //❶下向きに移動
 
if (transform.position.y < -15f) //x座標が-15を下回ったら
 
{
 
Destroy(gameObject); //Item を削除
 
}
 
}

これは下方向にゆっくり移動するだけの簡単なプログラムです。

❶  Update() 関数 の中で Rigidbod2D の velocity つまりは速度に、下向きの力を与え続けている、というだけです。

他は特に解説が必要ないですよね?

では実際に起動させてみましょう。

スタートと同時に、ゆっくりと下向きに動き出すと思います。

この「item」はいったん完成なので、プレハブ化しておきます。

Hierarchy上の「Item」を「03_Prefab」フォルダにドラッグ&ドロップでプレハブ化、Hierarchy上のオブジェクトは削除しておきましょう。

2,アイテムの出現

Itemは敵が倒されたタイミングで、一定の確率で生成されるようにします。

まずは「Enemy1」に作ってみます。

「Enemy1Controller.cs」を立ち上げて、以下のコードを追記します。

すでに記述済みの、イベント関数 OnTriggerEnter2D() の中の、敵の 変数:hp が0 になった時の部分に追記します。

❷ まずは [SerializeField] を指定して、出現させるアイテムを 変数:item で指定しています。

❸ Random.Range(0, 2) は「0以上、2未満の整数を取得する」つまり0か1、いずれかを取得するということです。

それが1より小さい、つまり0ならばという意味です。

Random.Range(0, 2) == 0 でもいいですよ。

確率でいうと、1/2、つまり 50% ということですね。

今回は検証しやすいように、確率を50%にしていますが、実際はちょっと変更します。

❹ Instantiate関数でアイテムを、敵の場所に生成させています。

[SerializeField] GameObject item; //❷アイテムプレハブ
 

 
private void OnTriggerEnter2D(Collider2D collision)
 
{
 
if (collision.gameObject.tag == "Projectile" && IsMove) //記述済み
 
{
 
Destroy(collision.gameObject); //記述済み
 
hp--; //記述済み
 
if (hp == 0) //記述済み
 
{
 
GameObject effect = Instantiate(explosion, transform.position, transform.rotation);
 
Destroy(effect, 1.5f); //記述済み
 
Destroy(gameObject); //記述済み
 
gameManager.enemyCount--; //記述済み
 
gameManager.AddScore(100); //記述済み
 
Instantiate(enemy2); //記述済み
 
if (Random.Range(0, 2) < 1) //❸ 1/2の確率で
 
{
 
Instantiate(item, transform.position, Quaternion.identity); //❹アイテム生成
 
}
 
}
 
}
 
}

ファイルを保存したら、Inspectorから、変数:item に「Itemプレハブ」を指定します。

これで動かしてみましょう。

大体50%の確率で、アイテムが生成されていたら成功です。

3,アイテムの取得

最後の課題は、プレイヤーがアイテムを取得できるようにすること、さらに取得したらプレイヤーの hp を1ずつ増加させることです。

「PlayerController.cs」を立ち上げて、以下のコードを記述します。

Itemは、IsTrigger状態なので、イベント関数 OnTriggerEnter2D() に追記します。

❺ 侵入した相手のタグが ”Item” なら

❻ 変数:hp をインクリメントで1ずつ加算しています。

❼ UIのhp の値を更新しています。

❽ Destroy()関数で、侵入した相手を削除しています。

ここで指定している「collusion」はOnTriggerEnter2D( Collider2D collision )のカッコ内で指定している引数(変数)の名前ですよ。

void OnTriggerEnter2D(Collider2D collision)
 
{
 
if (collision.tag == "Enemy") //記述済み
 
{
 
SubHP(1); //記述済み
 
}
 
if (collision.tag == "Item") //❺"Item"タグを持っていたら
 
{
 
hp++; //❻hp 1加算
 
HPText.text = "HP:" + hp.ToString(); //❼HPText更新
 
Destroy(collision.gameObject); //❽Item削除
 
}
 
}

それでは、この状態で起動させてみましょう。

Itemを取得したタイミングで、UIのHPの値が増加していれば成功です。

イメージ的には以下の動画のような感じです。

ということで、まずは1つのアイテムの動きと効果を作成することができます。

次回は複数のアイテムをリストで管理していきます。


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